とある事情から溝の口から石神井の帰路であった。渋滞が続く。腹が空く。これは石神井公園のとおるちゃんしなかない。選択肢が限られる。
一足先にとおるちゃんに到着。ビールを飲み干す。何を頼もうか? イベリコチャーシュー、これしかない。
動物性蛋白質の旨味が腹に染み渡る。幸福感で満たされる。これがこの店の醍醐味だ。そこらの肉バルには叶わない。
絶望か希望か。串カツが運ばれる。食指が開く。食したいというプリミティブな欲望。
うまい。
石神井公園に広がる地下フロンティアから抜ける。次に行く。ん、これは、帰れるのか。ふと思う。しかし、ここから加賀山に漂流する。
海苔とチーズのバミューダトライアングル。
世界はこの地にユートピアを拓いたか。
酒が進む。
2杯ほど飲む。帰ろうと思う。
帰趨本能? 本八幡?
故郷じゃないだろう。錯乱する。
目が覚めたのは1時過ぎ。ん、練馬?
冷静な判断力が戻ってきた。
文章を戻そうと思う。
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ちょっとコンビニで立ち読みでもしながら、一夜を過ごす策略を考えたが、全く解決策が浮かばない。
練馬という街を深夜徘徊するが、行きあてがない。どうするか。フィジカルもメンタルも限界を迎えていた。女子と話したいなぁ。これまたプリミティブな欲望。
ということで、深夜にキャッチをしているお姉さんに引っかかることにした。40分2000円?ぼったくりなし? どうやら大丈夫そうだ。嗅覚がそう言っている。
なるほど、こんな店か。
とりあえず、ウイスキー水割り。
1時間ほどで退店しようと思ったが、朝まで飲んでしまった。そして最後までウイスキー水割りを貫き通す。まさにダンディズム。
午前2時を回る。意識が朦朧とする。
現実と非現実の境界線が曖昧になる。
つまり、眠い。
しかし、何だか、口数は少ないが、かわいい子が。。何となく、ゆるめるモのあのちゃんに似ている。美少女だ。酔っているのと眠気が限界だからか、いや違う。視覚ははっきりしている。
言語中枢がやられている私はうまく会話が噛み合わないが、とりあえず、お酒を一杯奢ってしまう。世の中そんなものである。
午前3時を回る。
彼女は劇団をやっているらしい。効率的に稼げるところを考えたのかな。この店が、赤羽、板橋にもあると教わる。あー赤羽行きたい。おでんの出汁で作った熱燗が飲みたい。
まわる、まわる、4時台は回る。
ラストスパート。
店内のカラオケが聞こえてくる。
ん、これはマジックナイトレイアース、田村直美「ゆずれない願い」ではないか。1995年の曲である。走馬灯のように青春期の思い出が蘇る。鬱だ。しかし楽しい。
微かな意識とともに、名残惜しい感情を感じながら、店をあとにするのであった。お会計は1.5万円に満たない感じだったか。忘れた。そんなことは忘れた方がよいのだ。
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6時を過ぎる。
結局、船橋まで乗り過ごした。
眠気の限界と訪れる夜明け。
都心方面に向かう電車に乗る人々はそれぞれの日常を背負っている。
朝日が眩しい。
さぁそろそろ眠るか。
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