「久しぶりに東長崎の『鰻家』さんに行かない?」と母。
私が時々出没する街、東長崎。
今から30年前、ちょうど私が大学生の頃だが、自宅を建て替えていた約半年間(もっと短かったかな?)、東長崎に仮住まいをしていた。
だから、そのときの思い出がこの街にはいろいろとあって、今でも東長崎が好きなのだ。
その東長崎の南口商店街に昭和44年創業(昭和42年という情報もあったが)の鰻屋さんがある。
その名も『鰻家』。
仮住まいをしていた30年前は、まだインターネットなんて普及してないから、何の事前情報もなく、鰻好きの両親とフラッと入ったのが『鰻家』との出会いだった。
『鰻家』は注文を受けてから目打ちをして、捌いて、蒸して、焼く。
だからその時、提供まで随分と時間がかかったと記憶している。
今思えば、気の短い父がよく我慢したもんだ(笑)
しかし、やっと目の前に現れた「うな重」をひとくち口に運んだ途端、3人とも目を剥く。
松田優作ばりに「なんじゃこりゃぁ!」って心の中で叫んだもんね。
これまでの《うなぎ観》がガラッと一変する美味さだったのよ。
以来、我が家は『鰻家』さんの大ファンになり、東長崎時代には何度か親に連れられてお邪魔した。
当時は、まだ知る人ぞ知るお店という感じだったが・・・・・・
(HONDAの創業者本田宗一郎が足繁く通ったお店とは、後で知った)
今や、食べログで3.75という高得点を叩きだし「百名店」にも選ばれている。
まさに押しも押されもせぬ名店となった。
ぴょんさんと、30年前にはまだ生を享けていない長男と次男は、もちろん初めての『鰻家』だ。
お昼に5人でお邪魔した。
店を入った左手にはカウンター席、右手は6人座れるテーブル席が2つとなっていた。
2階は今もお座敷なのかな?
30年前と同じ感動を覚える。
『鰻家』のうな重30年ぶりに食べてみてわかったのは、タレがしつこくなくて上品なことだ。
鰻の味を引き立てる脇役に徹しているから、鰻の身の味をしっかり感じ取ることができる。
御年おいくつになられたのだろうか。
昔と変わらない威厳のある立ち姿を拝見することができて感動した。
母も『鰻家』さんのうな重を久々にいただき、ご満悦のようだった。
やはりここには、1年に1度は必ず足を運ばなきゃな。
ごちそうさまでした!
鰻家
豊島区南長崎5丁目18−17
03-3953-0049
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