かれこれ5度目の訪問となる。
中世には神聖ローマ帝国の帝国議会が置かれ繁栄を極め、今もなお往時の古い町並みを残していることから、旧市街全域が世界遺産として登録されている。
日本では池田理代子の漫画「オルフェウスの窓」の舞台となったことで知名度が高いようだ。
カトリックの司教座が置かれた大聖堂は、13世紀のゴシック建設の傑作のひとつとして名高い。
まぁ、そんなことはさておき、ドイツに来ても仕事で疲れたからには、やることは同じ。とりあえずビールを求め、夜の街に一人くりだす。
幸いにしてここはドイツ。ビールには困らない。ビールが水より安い、という表現もあながち誇張ではない。
あれこれ選択肢が頭をよぎるが、旧市街の一角にある醸造所兼ビアレストランのWeißbräuhaus‐ヴァイスブロイハウス(白ビール店)に今晩の河岸を求める。
昔ながらのビアハウスそのままのイメージに、木を活かした落ち着いた内装。
まずは店名そのままにヴァイスブロイ(白ビール)を一杯。
ドイツのビールと言えば黒ビールのイメージが強いかもしれないが、黒ビールは基本的にはドイツ北部一帯で愛飲されており、ここレーゲンスブルクのある南ドイツ一帯では小麦から作る白ビール主流となっている。
一息ついた良いタイミングで、ポテトスープとチーズ盛りが出てくる。
ポテトスープはやや酸味のある濃厚な味わい。
南ドイツ特産の三種類のチーズの盛り合わせ。どれもビールに非常に良く合う。
2杯ほど白ビールを楽しんだ後、3杯目は気分を変えてDunkel-ドゥンケルを注文。
ドゥンケルは「濃い」という意味で、名前の通り、白ビールよりも色合いの濃い、ローストした麦芽で作るビール。
味わいも、華やかさが特徴の白ビールとは異なり、しっかりとした苦みのある旨みが特徴。
さて、これに合わせるのはやはりソーセージだろう。街の名前を冠した名物のRegensburger Knackerを注文。
直径4~5㎝、長さは10㎝という、ずんぐりとした形状と、ブナの木でスモークした香りの中にピリッと聞かせた香辛料が特徴。
そのまま焼くには太すぎるので、半分に割るのが一般的。
ずっしりと中身の詰まったソーセージに、これまたずっしりとした苦みのドゥンケルが非常によく合う。
付け合せのポテトサラダとピクルスがまたどちらも酸味が聞いており、脂っこいソーセージとの相性が良い。
なんだかんだ5杯ほど飲んだところで、流石に満腹になったので、打ち止め。
世界遺産の街並みを散歩がてら、ホテルまで帰る。
13世紀に着工された時から街のシンボルでありつづけた大聖堂は、今夜も変わらず威容を誇る。
正面のファサード前を何とはなしに俯きがちに通り過ぎる。
さて、明日も仕事だ。
Regensburger Weissbräuhaus
Schwarze Bären Straße 6 | 93047 Regensburg
Tel.: 0941 599 77 03
http://www.regensburger-weissbrauhaus.de/index.php/de/
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