マカオ滞在中に2回カジノを訪れた。きっかけは、今更ながら沢木耕太郎「深夜特急1 -香港・マカオ-」を読んだからだ。マカオのカジノは30箇所を超え、ほとんどがホテルと一体となった総合アミューズメント施設となっている。
マカオ空港に到着しタクシーで中心市街地まで約100香港ドル(約1400円)で行ける。ちなみにマカオの通貨はパタカだが、ほぼ同レートで香港ドルとパタカの両方が使える。日本円に換算するにはざっくり14倍すればいい。
ご覧の通りの煌びやかなネオンの嵐。その間にやや西洋風の伝統的建築が垣間見える。旧ポルトガル領の名残だろう。香港からの立ち寄りで1日だけ訪れたことのある街だが再訪したくなった。マカオグランプリは前回書いたが、カジノでのヒリヒリする感じも、訪れた理由のひとつだった。
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2019/11/17/19:00 カジノ・リスボア
カジノ・リスボアはマカオの伝統的な遊技場だ。「葡京」ってのがまたいい。マカオのカジノ王と言われるスタンレー・ホーが経営している。デジタル化を抑え、昔ながらのスタイルで人による接客が行われている。
少しばかり手を出そうとするが作法が分からない。皆んなが持っているコインはどこで購入するのか。何とか見様見真似でガラス越しの交換所で入手することができた。100香港ドル(約1400円)でコイン1枚と交換できる。
ちなみにカジノ内は撮禁なので写真は控える。
これはカジノの外からグランドリスボアを撮影。
ブラックジャックやバカラはルールが分からない。深夜急行でも出てきた大小をやろうか。
ちなみに大小とはサイコロを3つ振って、4〜10が出れば小、11〜17が出れば大というシンプルなゲームだ。しかし割と奥が深いのはゾロ目が出れば親の総取り、またゾロ目にも賭けられて当たれば150倍の配当が得られる。もちろん具体的な出目にも賭けられる。
このゲームの面白味は、客と親、客同士の駆け引きにある。そして過去の出目から次の出目を推測する。
初めてなのでヤマ感で大に掛けてみた。
このテーブルでの最低賭け金は200香港ドル(約2800円)だ。
蓋をされたサイコロが姿を表す。
ゾロ目だ。親の総取りで、客から「おーっ!」という声が上がる。
次は別の卓で300香港ドル(約4200円)を小に賭けた。
よし、的中!
とりあえず+100香港(約1400円)ドルだ。
ふぅ、今日はこれくらいにしよう。
ここカジノ・リスボアは雰囲気のあるカジノなので見てるだけでも面白い。他にもルーレットやブラックジャックを見て退散することにした。
2019/11/18/20:30 サンズ
カジノ文化というものに興味が湧いてきた私は翌日夜、サンズというアメリカはラスベガス資本のカジノホテルを訪れることにした。
帰り道にタクシーから撮影した昼のサンズはこんな感じ(写真上)だが夜のサンズ(写真下)は煌びやかだ。
ラスベガスということで白人が多いと思ったが、ほとんどがアジア人だ。見分けはつかないがほぼ中華系だろう。
宿泊するホテルからバスで15分ほどでサンズに到着した。規模はひたすらバカでかい。
軽く食事ができるフードコートもあり、豪華な蟹が乗ったナスの香港焼そばみたいなのを食べた。
さて今日はマカオ最後の夜だ。
気合いを入れて中華の人達と戦うか。
昨日に続き大小の卓を見て回る。
眼光の鋭そうなおばちゃんと目が合った。
1000香港ドル(約14000円)のコインを2枚、3枚と掛けていく。当たっても外れても表情ひとつ変えない。
金満中国人と勝手に名付けた。
さぁ戦いだ。
周りのやつらからは、
Chinese, a lot of money.
Japanese, a little money.
と思われていたに違いない。
事実、その金満中国人のおばちゃんが2000香港ドル(約28000円)を大に張ってきたと同時に、野次馬達も次々に大に賭け出した。
こちとら大和魂で500香港ドル(約7000円)を小に賭ける。
情勢は10対1くらいで不利。
ディーラーはただひたすら無表情にサイコロを転がす。
緊張の一瞬。
小だ!勝った!
ざまぁ見やがれ、飛行機の時代に超大型戦艦で戦ってた大和民族なめんな。
しかし、現代においてはここで戦っちゃいけない。それが先の大戦で、日米、日中との両面戦で学んだ教訓ではなかったか。
名誉ある撤退。そう思うことにしよう。
重要なのはいかに撤退するかだ。ダンケルクの戦いのように。もはや日本は大陸の大国をはじめアジアの新興国に急激な発展にし対して優位な状況とはいえない。
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日本でもカジノを作る計画があるが、カジノ文化のないところに賭場を開いても無意味だろう。歴史的背景やそこに根付く文化を背景にするから賭場が熱くなるのだ。
マカオのカジノもそれぞれ賭場の特色があって非常に興味深い。
東洋のラスベガスと呼ばれたマカオ。
とてつもないカネが動く一方で、現地の一般庶民は日銭を稼ぐような生活で裕福とは言えない。
カジノ文化が根付く街。
このブログの読者にはギャンブラーも多いと思うが、ぜひ人生に一度は訪れていただきたい街だ。
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