マカオグランプリというF3のレースをご存知だろうか。F3とは、F1、F2の下にカテゴリーされる国際フォーミュラレースだ。なかでもマカオグランプリはF1のモナコグランプリと並んで公道をサーキットとする市街地レースとして開催される。現地のポルトガル人やイギリス人によって1954年頃から始められたといわれている。
また若手ドライバーのF1の登竜門といわれていて若さゆえのアグネッシブな走り、そして市街地レースゆえのクラッシュの多さが多くのモータースポーツファンを惹きつけてきた。
F1は、セナ、マンセル、シューマッハの時代以降、全くといって疎いのだが、仕事がら11月は休みを取りやすいし、単独マカオまで飛んできた。
チケットは事前に押さえた。もう少し早ければHISといった大手旅行会社のオプショナルツアーが予約できたが、時期も差し迫っていたので、現地の代理店を経由して送ってもらった。
South China Travelはネットで偶然見つけた現地代理店だが日本人スタッフの方から親切に対応いただいた。価格は手数料、送料込みで1.7万円くらいだ。グランドスタンド側だとおそらく1万円ちょいだと思われる。
South China Travel社ホームページ
飛行機は、当初香港経由だったが昨今の情勢を鑑みて、澳門航空の直行便を確保した。直前予約のせいか若干高くついたが往復6万円程度だ。
澳門航空の感想は行き帰りともに日本人CAさんがいて日本語が普通に通じる。そして制服が実にマカオっぽくて素敵だ。
マカオには夜到着した。タクシーでマカオ中心部まで。あいかわらず狂ってるとしか言いようのない街並みだ。おとなしく今晩は休んで明日のマカオグランプリに備える。
翌朝、朝食を終え、いざ出陣だ。グランドエンペラーホテルの濃いいコーヒーが実に美味かった。興奮のせいか浅い睡眠だったが、ばっちり目覚めさせた。
ホテルからリスボアスタンドは徒歩10分ほど。
こんなところを潜って、スタンドまでたどり着く。
チケットからセキュリティチェックまで「中国保安」と記載のある制服を着た警察官が業務にあたる。実に社会主義的な光景だ。
そして澳門の警察官が非常に親切だ。
一方でサボってる警察官も良く見かける。
これもまた社会主義的な光景だ。
現場に到着するまで考えてなかったが、スタンドは建設現場の足場を急造で組んだような感じだ。高所恐怖症の私には非常に堪える。
朝早くからGTのレースが始まる。
多くの伝説を生んだリスボアカーブを走るマシンに酔いしれる。うん、求めた世界はこれだな。
会場の中には、多くの露店もある。
Tシャツにパンフレット、オフィシャルか分からないグッズ。そして食べるものにも、飲むものにも困ることはない。
メインイベントのF3のレースまで時間が空いたので外に出てみる。チケットの半券を持っていれば何度でも入場可能だ。
近くのカジノホテルに人盛りができていた。フォーミュラマシンに加え、しかも西洋と東洋の美女と写メが撮れるサービスが繰り広げられている。大陸のおじさん始め、ヒスパニックやムスリムの女性からも写真を求められている。ジャパニーズもこの勢いに乗っかり一枚いただいた。
そうこうしている間にF3のレースが始まる。
フォーメーション走行からフォーミュラのマシンはエンジン音が格段に違う。これがエキゾーストノートってやつか。凄い迫力だ。
レースのスタートを合図するレッドシグナルが同時に消灯する。
第66回マカオグランプリの始まりだ。
30台のフォーミュラマシンが轟音を掻き立てリスボアカーブにやってくる。20世期の工業社会を凝縮したような美しい光景だ。
心地よい轟音と美しい走行にトリップしながら、あっというまにレースは終わった。今期から初参戦したフェルショールがウイナー。ポールポジションのビップスは2位での入線となった。
11月でもマカオは半袖で十分だ。亜熱帯特有の蒸し暑さもあるものの、夕暮れの涼やかな風が心地いい。
少し興奮を覚ましたのち、あのリスボアカーブにあるホテルリスボアにチェックインするのであった。かつては西洋の支配地だったことを色濃く残すこのホテルで一泊するのは東洋人としても感慨深い。
まぁそんなことは置いておいてカジノにでも繰り出そうか。
次回カジノ編に続く。
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