妻が一滴も飲まないので家飲み用の酒は小遣いから支払っています。つまり小遣い帳を見れば家飲み用に酒を購入した金額が分かるわけ。
2年前からのデータを実際に調べてみたら多い月が2万円超で少ない月が5千円程度(先月の繰越焼酎があって安い月だな)。月当たりの平均が1万3,4千円といったところでした。
自分が購入する酒の傾向からざっくりにならすと
25°焼酎換算で毎月5〜10升飲んでいた
計算になるでしょうか。ウップ。
酒を飲むのを辞めてみると却って、
「長生きしている人は適量のお酒を楽しんでることが多い」
「適量のお酒を楽しむ人に認知症患者が少ない」
「アルコールには血糖値を下げる働きがあるので健康な人が食事しながら酒を飲むのは理にかなっている」(でも結局食べ過ぎるんだよなあ)
などという情報に目が止まりますね(「確かにそういうエビデンスはあるけど飲み過ぎはイカンよ」というDisclaimerが決まってついてるけどね)。
別に断酒してるわけでもないし、久しぶりに飲んでみるか。と、残ってた焼酎を飲んでみたんですがね。適量ってなんだよって話でね。1合ほどキュッと飲んでみても何となく遠い向こうで酔いの気配があるかな?くらいで楽しむも何もありゃしません。別に睡眠の質が良くなるわけでも目覚めがよくなるわけでもなく、これじゃ意味ないよな。という結論でした。どうなる自分。このまま家飲みをしなくなるのか?感覚的にはまた飲み始めるような予感もなくはないですが。
いやあ、また話が長くなりました。
この日は保谷はBUNCAに行って来ました。
やたら立派な駅舎に狭い二車線の駅前通り。そして晩杯屋など飲み屋の数々。南口は面白い雰囲気です。
西側の踏切から行ったら遠回り。
北口は打って変わって閑静な感じの駅近にあるジャズ喫茶がBUNCAです。
これが洒落た佇まいでして。
フォトジェニックです。
内装もかなりいい感じ。
紅茶を頼んだら「今混んでて時間かかるんですが・・・。コーヒーの方が早いですよ」とマスターから言われたのでコーヒーにチェンジ。
掛かっていたのはHarry Edison。寡聞にして知らないトランペット奏者でした。
なかなかマイルドで聴きやすい演奏だったかな。
参考)コールマン・ホーキンスとの共演
大量のレコードコレクションは本格ジャズ喫茶ならでは。レコードの香りがまたいいんですな。
こだわりの内装。
若い女の子も聴きに来てました。絵になりますね。
ミルドレッド・ベイリーは古い古いシンガー。何故か名前は記憶してたけど、意識して聴くのは初めてじゃないかな。
アメリカのこの時代とは全くご縁がないのに、すごく懐かしい感じがして不思議です。
いやあ、保谷侮るべからず。なんとも素敵な店じゃないですか。
ということで、実は本日も行ってまいりました。
何せ自転車圏内です。20分自転車を漕げば、超高級オーディオでジャズを聴きながらコーヒーが飲める。お手軽&安い。でも意識は高い。素敵な気分転換です。
またマスターの接客が味がありましてね。
本日は一番最初の客が私だったんですが、カフェオレを注文すると本日も「少々お時間を頂きますが・・・」「あ、全然いいです(2時間は居座る気なんだから全然問題ないっす。でも、空いてても時間かかるんですねとこれは独り言)」
どうやら、ほとんどのお客さんに「時間かかりますよ」って念押しされてました。待てないお客さんはお断りしてるというね。
また、お喋りしそうな複数のお客さんはオーディオ前の特等席ではなく、窓際の席に素早く案内するという気遣いです。(おしゃべりOKのジャズ喫茶として気の利いた名采配!)
また「無口で近寄りがたい」ようなことは一切なく、アルバムについて質問すると愛想よく説明して頂けるという。
そんな今日一枚目のアルバムがTal Farlow。えっとそういう人もいたっけな?って感じのジャズマンです。
参考)
知らなかったプレーヤーの演奏が聴けるのも、ジャズ喫茶の楽しみであります。
楽譜のアナライズなどしながらコーヒーを頂きます。
Danny Stiles, Bill Watrousだって。いずれも存じ上げません。
清潔な感じのジャズ。
次はアル・ヘイグ。やっと知った名前の登場ですが、じっくり聴いたののは初めてかも。
しかし焦りますね。ジャズ名盤ガイドに載ってるアルバムだってまだ全然聴けてないというのに、そこに載ってないようなアルバムで、しかもそれなりに聴くべきアルバムがまだまだあるというね。
行くたびに新しい出会いがあるジャズ喫茶。いやあ楽しいです。
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それにしても、ジャズ喫茶って面白い業態です。どう考えても儲からないよな。だって600円前後のコーヒーで2時間居座るのが普通の世界でしょう。こちらのお店はオーディオだけじゃなく内装も素敵だし、副業でもあるのかしらんとか思っちゃいますね。
村上春樹の「パン屋再襲撃」の中に、ワグナーを聴き通すことを条件に強盗にパンを引き渡すパン屋の話が出て来ました。ジャズ喫茶もあれに近いのかな、とか思います。
「コーヒー一杯、600円払えば3時間座ってよい。ただし、その間ジャズLPを聴くのが条件だ」
そう考えると不思議空間ですね。
村上春樹も作家になる前はジャズ喫茶を経営されていましたし、実は「ワグナー・パン屋さん」は本当にジャズ喫茶のアナロジーなのかもしれません。
おしまい。
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