雨が降りしきるなか、中井にやって来た。
久々にT氏とホッピングするのだが、
どこにするかいくつか候補地を提案したところT氏が「中井」を希望したのだ。
以前より「くりから」に行きたがっていたから、そこに連れてって欲しいのだろう。
でも、残念でした。
今日は水曜日なので、「くりから」は定休日でしたぁ~😝😝😝
さかばクン、定休日はわかっていたので、
中井ホッピングの起点はちゃ~んと別のお店を考えていますよぉ!
こちら「狭山」だ。
吉田類酒場の「権八」や赤塚不二夫が愛した洋食屋「ぺいざん」の向かいにある。
中井に来るたびに気になる赤提灯だったのだが、
まぁとにかく入りづらい(笑)
さかばクン的には「酔い店」臭がするのだが、
この外観と常連さんが多そうな雰囲気から、
これまで独りで飛び込む勇気がなかったのだ。
でも、今日は百戦錬磨のT氏と一緒だから安心だ。
どんなお店に入ってもすぐにお客さんと打ち解けちゃうからね。
このチャンスを逃すまじと、「狭山」を起点に決めたのだ。
店内は長いカウンターになっていて、案の定、常連さんが楽しそうに飲んでいた。
やはり一見さんはあまり入ってこないのか、
仕事帰りのリーマンふたりがいきなり入ってきたので、店主も客も少々面食らっていた。
スペースを空けてくれて無事に2席確保。
まずは乾杯!
店頭のビールケースがSAPPOROだったからね。
瓶ビールは黒ラベル★でホッとする。
この酒場にスードラやプレモルは似合わない。
グラスがコップ酒のグラスなのも粋だ。
どうよ、この渋さ。
うえに並んでいる手前の日本酒一升瓶は「一ノ蔵 無鑑査」だよね。
久しく飲んでないが、いいとこついてんなぁ~
奥に見える焼酎瓶は寶焼酎だ。
短冊に定番メニュー。
黒板に今日のおすすめが書かれている。
なんとまだ19時前なのに、すでに消されているメニューもあるではないか!
・・・と思ってよく見たら、営業時間2時~ってあるわ(笑)
早っ!!!
実際は11時くらいから店に入って飲んでる客もいるんだとか。
やはり"やばい"酒場に入ってしまったようだ。
え~っと、この「やばい」は、本来の危ないといったネガティブな意味ではなく、
新しい広辞苑にもその語意が加わるという「のめり込みそうである」の「やばい」だ。
裸電球に照らされた短冊をみると
タン・ハツ・レバー・カシラ・ナン骨・白 一串80円とある。
T氏がその焼き物を頼もうとしたら
「串は火曜日しかやってないんだよ~」と店主。
それはどうしてなんだろうか。
火曜日しか新鮮なモツを仕入れられないからとか、
そんなかっちょいい理由なんだろうか。
で、まずはマカロニサラダ。
250円なのにこのボリューム。
マヨたっぷりでめちゃくちゃ美味いんですけどぉ。
2本目のビールに移行しつつ、おとなりの常連さんに薦められた玉子焼。
シンプルなオムレツって感じ。
これもめっちゃ美味い!
これまた250円でいいんですかぁ!
さて、次のお酒は何にしようかなぁと決めあぐねていたら、
これまた常連さんが「ホッピーもあるよ」って教えてくれた。
たしかにメニューにホッピーは見当たらない。
寶焼酎がドボドボ注ぎ込まれ、
氷が少ないホッピーはあとから効いてきそうだ。
こちらのお店、50年以上この地でやっているんだって。
2代目だという店主も白髪で結構なお歳に見えるが、
老舗の酒場によくいるような無口で気むずかしいタイプかと思いきや・・・
まぁよく喋る(笑)
とにかく喋る(笑)
ず~っと喋る(笑)
あまりに喋ってばかりなので、客のオーダーを忘れるのはしょっちゅうだし、
「大将のツバも出汁なのよ❤」と隣席のご婦人が教えてくれた(笑)
ようはサービス精神旺盛の店主なのだ。
だから客のために11時から空けちゃうし、休みもないんだってさ。
そこに我々のようないかにも酒好きの一見さんが飛び込んで来たもんだから、
店主のテンションはあがりまくり。
前述のご婦人が「今日は大将、一段とノッテルわ~」って何度もつぶやいていたもの。
こうなればT氏もいるんで
あっという間に常連さんと仲良くなって、店主とのおしゃべりも弾む。
「昔は野菜も洗剤で洗うってコマーシャルしてたんだよ」と店主。
コップに洗い残しの泡が少しついていたから、そんな話になったと思うんだが、
そういう細かいことをいちいち気にしていたら、この店の客にはなれない(笑)
「え~! そうなのぉ?」って言ったら、
「ほらっ」ってママレモンを差し出す店主。
注意書きに
《野菜・果物を洗うときは5分以上つけたままにしない》ってあるわ!
昔の名残でいまも注意書きに残っているんだね。
串焼きはなかったが、おでんがあった。
みたびの登場、隣席のご婦人オススメのじゃがいもと、たまごとすじをもらう。
関東の真っ黒い出汁かと思いきや、むしろ関西風に近い優しい味わいの出汁におどろく。
ジャガイモはほくほくでよく煮込まれているが形を崩していない。
おしゃべりな店主は料理の腕前もなかなかのようだ。
小松菜の煮浸し。
あぁ、これもいいお味だ。
これまた250円。
ホッピーをナカ2で空けたのち、レモンサワー。
「久しぶりに作ったよぉ」と店主が得意気だった一口ピザをオーダー。
どんなのが来るのかと思ったら、これまでと違っていきなりジャンキーな装い。
餃子の皮を生地にして、
ウインナー、ハム、玉ねぎ、チーズをのせフライパンで焼いたんだな。
これ家でもやってみよ。
手軽で美味しいわ。
常連さんに「タバスコないの?」ってからかわれてた。
「久しぶりに作ったから買ってくるの忘れちゃったんだよ~」だって。
「『狭山』って店名の由来はなんですか?」って尋ねたら、
かつて実家がいまの狭山湖のところにあったからなんだって。
狭山湖の正式名称は山口貯水池。
1927(昭和2)年に完成した人造湖だ。
この工事で家が湖底に沈むというので、
狭山から所沢のほうまでお屋敷を引っ張っていたらしい。
常連さんもそれは初耳だったらしく、
「所沢までかなりの距離だよ~」
「それってほんとうなのぉ~?」って完全に疑っている(笑)
なにせ喋りどおしの店主だから、
どこまでが本当で、どこまでがネタなのか・・・
常連さんでさえ、わからないんだろうな(笑)
そんでもって、ハイテンションでトークを続ける店主が「下戸」だというのだから、
世の中わからないものだ。
これはネタではなく本当の話ね(^0^;)
私の酔い店をみつける嗅覚は間違っていなかったし、
T氏のノミュニケーション力が存分に発揮され、
気づけば常連さんとふつうに交わっていた。
どのくらいお店にいたんだろう。
ずっと笑いっぱなしだったな。
そして、会計を聞いてびっくらこいた。
安っ!
これは相当「やばい」店の暖簾をくぐってしまったぞ。
完全にのめり込みそうだ😆
狭山
新宿区中落合1丁目17−11
電話: 03-3950-8293
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【おまけ】
中井ホッピング。
2軒目はこれまた初訪の「鳥香」。
3軒目は私のお気に入り酒場「錦山」へ。
「狭山」の"飲パクト"と"笑撃"が強すぎた。
さらには寶焼酎のホッピーも効いてきて、このあとは記憶がどんどん遠のいていった。
なので、このあとは写真だけでお楽しみくださいm(._.)m
ほんとに中井って安くて美味い店が多い。
地味に酔い街だよなぁ~
鳥香
新宿区中落合1丁目17−1
電話: 03-3951-0899
錦山
新宿区中井1丁目3−6
電話: 03-3362-1875
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