十八番（野方）

ようやく、ようやく、「十八番（おはこ）」に来られました。

「手打ち中華の美味い店が野方にある」と以前から聞いていたのですが、
駅からいささか離れているので、なかなか思い切って来ることができませんでした。

でも、この日は意を決し、石神井公園駅から阿佐ヶ谷駅行きの関東バスに乗り込み、
下井草駅で下車。
西武新宿線各駅停車に乗って３駅で野方駅に到着です。

ここまでは意外と早かったですね。

南口を出て、野方駅前商店街を抜けていきます。
さらに「ヤッホーロード」という野方名物のアーケードを散策しながら環七へと出ます。
そこから環七沿いを高円寺方向に進むと右手にこの暖簾が見えてきます。

野方駅から歩いて10分ほどはかかりますね。


孟宗竹を使用し打ち上げた手打ち麺と聞くと、佐野ラーメンを思い出しますが、
佐野ラーメンとは系譜が異なるようで、
かつて中野で人気店だった「高揚」というお店で修行されていた方のお店だそうです。

「高揚」ファンに言わせると、こちらがもっともその味を受け継いだお店らしく、
「十八番」はラーメンファンにはよく知られた店なんだとか。

しかし、ラーメン専門店というわけではなく、いわゆる“町中華”ですので、
メニューも豊富で定食系も充実しているようです。


まずは、デフォのらーめんは必ず頼まなきゃ。
餃子も評判なのでこれも絶対だ。

でも、チャーハンも食べたいなぁ～

半チャーハンはメニューにないんだな・・・

よし、チャーハンは今度にして、らーめんと餃子とビールにしよう。

「すみません、らーめんと餃子とチャーハン、お願いします！」

チャーハンはあきらめたはずなのに、
最後まで脳裏に迷いが残っていたのか、
とんでもない発注をしてしまった。。。

言った瞬間気づいたので、

「あっ！　らーめんと餃子とビールです！！」とあわてて言い直す私。

苦笑いして平静を装う。

そして、ふと壁面に目を見やると・・・

セットメニューなんてあるのか。

メニュー表にセットメニューは書いてなかったはずだ。
もう一度、メニュー表を確認したら、やはり書いていない。

なんで壁だけなんだよ～

らーめん・チャーハンセットなんてのがちゃんとあるじゃないかっ！

いまからセットにしてもらおうかとも考えましたが、
さすがにらーめん、チャーハン、餃子、ビールのフルコースでは
昼から食べ過ぎだろうと思い、なんとか自制しました。

スーパ-ドライ中瓶（600円）
お通しにザーサイがついてきますが、このザーサイがビールによく合う味付けです。


そうそう、らーめんと餃子とビールってオーダーし直したときに、
店主が、「じゃぁ、先に餃子でいいね？」って聞いてくれました。

らーめんは、餃子でビールを飲み終えた頃を見計らって出してくれるということなんでしょう。

満卓でメチャ混んでいるのに、そんな気配りをしてくれるなんて、
小さなことのようでとっても大きく、嬉しいことです。

餃子はすっかりハマってしまった酢コショウでいただきましょう。

コロンコロンした餃子に餡がパンパンにつまっています。
皮は薄くもなく厚くもなくといった、いかにも自家製の皮という感じで、食感も最高。

久々に美味い餃子に出会えたぞ。

５コ600円は高めですが、それだけのクオリティは十分にあります。

スープはあっさり醤油ですが、豚と鶏からとったスープらしい旨味がしっかり出ていて、
コクも十分。バランスのいい味で、
東京ラーメンってこうだったなぁ～と懐かしい気持ちにさせてくれます。

あっという間に完食。
これほどまでに美味いとは！

らーめん800円＋餃子600円＋ビール中瓶600円＝2000円

町中華としては少々お高めですが、
自家製手打ち麺、手の込んだ餃子ということを考えれば、まったく気にならないコスパです。


こちらは店主と奥さん、ご夫婦で切り盛りされています。

忙しい時間帯でしたので大変そうでしたが、
長年のコンビネーションでテキパキと的確にお客さんをさばきつつ、
ひとりひとりのお客さんにきっちり目を配り、声をかけられている姿勢は見事でした。


ちょっとアクセスが悪いですが、
らーめん以外のメニューも制覇したいです。

チャーハンも、かたやきそばも、冷やし担々めんも気になります。


このへんに銭湯はなかったかな？
風呂上がりとのセットも良さそうですね。


十八番（おはこ）
中野区大和町2-2-2
03-3338-8179
営業時間：11:00～15:00／17:00～21:00
定休日：水