そんな日は前向きに状況を受け入れ、酒場を新規開拓するのが取り得るべき最善の策だろう。下総中山駅という総武線の駅の改札を出て彷徨ってみると、古き良き、日本の原風景が広がる。コンビニも殆ど見当たらない。個人資本のスーパーが点在し、ナショナルチェーンも、どこか古びた雰囲気を漂わせている。
少し歩いてみると赤提灯がキラキラ揺れる通りを見つけた。しかしどれも新規のいちげんさんには入りにくい装いである。奥の方まで進むとやたらと並んでいる寿司屋を見つけた。どうやらこの辺りでは相当の繁盛店のようだ。
しばらくイスに座り待つことにした。30分ほど待っただろうか。お客さん曰く、入店してからも寿司が出来上がるまでに結構待たされるらしい。待つのは嫌だがその分期待も高まるというものだ。
ようやくカウンターに座れることに。14貫握りがオススメだという。まずは流れに任せよう。
ほどなくして瓶ビールとお通しが運ばれてきた。しかしこのお通し何だろうか。貝の肝的なものだが食してもよく分からない。しかし美味い。
またしても暫く待たされる時間が続く。暇つぶしに辺りの人たちの話し声に聞き耳を立て、人生を想像するのが個人的な愉しみ方だ。
しかしだ。季節はお盆休み。後ろのテーブルに親と一緒に田舎に帰ってきたのだろうか、JK風の姉妹が糞かわいかった。あかん。素人をそんな目で見てはあかん！
幸い私の感情が狂気となる前に店を出て行ってくれた。良かった。田舎帰りの姉妹とか最高に妄想を掻き立てるではないか。
ふぅ冷静を取り戻した。そんな危険な妄想をしていたら寿司が来たではないか。
これで14貫、2000円。絶景。
何から食べようか迷うな。んー、まずはアジから。おぅ全く生臭さがない。
そして中トロ、大トロ、のどぐろの高級魚コンボ。こりゃうまいわい。
続いてはうに。
高級な、そして、しっかりとしたうにだ。
こうなったら日本酒、380円とリーズナブル。
この白身魚も高純度の脂がのってて美味。
つか金目でこんなうまいの初めてだわ。。
恐ろしや。
これは良い店、見つけた。
災い転じて福となす。
ってやつですよね。
これはコスパ最高だわ、また行きたい。
帰った後、色々調べてみると割と有名店なんですね。発注が1回しか出来ないとか、魚屋が母体とか、家に帰ってから気づいた。
いずれにせよ、また行くわ。
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