大して美味くはない。
しかし男の本能を駆り立てるメシはある。
そうさせる根源や原体験はなんなのか?
育ち盛りの時、夜に腹が減って冷蔵庫を漁り、すみっちょにあった魚肉ソーセージにマヨネーズをかけてうんめー!となった時?
それとも電気も消えた食卓で、冷や飯に冷えた味噌汁をぶっかけて食った時の米の甘さに身震いした時?
金が無い貧乏学生時代、学食で醤油をかけた大根おろしをおかずに白米を貪り食った時?
朝までカラオケ歌って始発までの間に、吉野家の朝定についた納豆と牛皿で空腹を満たした時?
どれも大して美味くはない筈なのだが。。。美味いのである。これはきっと遺伝子レベルで書き込まれる「後天的」な男のサガなのだ。ちょっと矛盾した書き方だけど。ニュアンス。
ここ秩父屋食堂のメシも、ほんっとーーーーに大して美味くはない。不味くもないけど。超普通。
非常にリーズナブルだがコスト重視で通うわけではない。
これはかつての己を懐古し、瞬間でも若さを取り戻す為の儀式なのである。
とんかつ定食。
揚げ置きで出来立てではない。ぬるい。
カニカマポテトサラダと生キャベツ。食感が全く合わない。
しかしソースをぶっかけて食らい、飯をかっこみ、熱い味噌汁で胃に流し込む。
この荒ぶった食し方、何事にも変え難い。この行為自体が料理に対する最高のスパイス。
おかずに対してコメが多め。これもまた良い。
少しのおかずでコメを飲み込む喉の感覚。
なかなか最近は感じることが少なくなった感覚だ。
アルマイトの弁当箱に白米ビッシリ。
おかずは塩っぱい紅ジャケと黄色い沢庵のみ。
一回そういうのも食べてみたい。
んなことをぬぼっと考えながら完食。
はぁ〜ぁ、午後からも頑張りますかね。。。
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