絶滅危惧種にもいろいろある。
フォークが宙に浮くナポリタンをディスプレイする洋食屋さん。
インベーダーゲーム機がテーブルになってる喫茶店。
一番豪勢なメニューが「ビフテキ」なレストラン・・・
500円のおつりを「はい!五千万円ね」って返すスナック。
(それは「とき」かっ!www)
そして、駅から離れた住宅地にポツンとある
「㐂久寿司」のような町のお寿司屋さんも、
もはや立派な絶滅危惧種だ。
(石神井公園的には『ど根性ガエル』で梅さんが働く宝寿司のようなお店ね)
昔は出前をしてくれる町のお寿司屋さんがいたるところにあったものだが、
今では回転寿司チェーンや宅配寿司チェーンに押され、
後継者もいないせいか、どんどんその姿を消している。
とくに寿司が食べたくてこちらのお店を狙っていたわけではまったくない。
たまたま昼時に通りかかったので、《町寿司》のランチもたまにはいいなと、思い切って入ってみたのだ。
お寿司屋さんは、夜だといきなり飛び込みづらいけど、ランチなら明朗なので安心だ。
開いたばかりで私が最初のランチ客だったようだ。
カウンター席につく。
やはり寿司屋はカウンターが落ち着く。
昔は、ちらし寿司を頼むことはほとんどなかった。
いろんな具材がてんこ盛りだと、シャリとバランス良く食べられないのが不快なうえに、具材をよけながら食べ進めていく所作が美しいと思えないからだ。
しかし、最近はときどきちらし寿司も食べるようになった。
寿司桶に彩られるネタは、その寿司屋の世界観を表現しているようで、
曼荼羅のようにも見える。
にぎりでは表現できない宇宙が広がっていることに、ようやく気づいたのだ。
喜久寿司さんのちらしも、いたってシンプルなネタが並ぶが、
丁寧な仕事ぶりがうかがえる。
ピンク色のでんぶ、甘めのかんぴょうはいかにも昔ながらのちらし寿司だ。
そして、白身がとくに甘みがあって美味かったな。
ご夫婦でやられているお店は生け花もきれいで落ち着いていた。
この日も不覚にもSDカード忘れ。
カメラで綺麗なちらし寿司をちゃんと撮りたかったな。
次回は夜にお邪魔してみよう。
㐂久寿司
新宿区百人町3丁目3−4
電話: 03-3364-0789
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