昼飯を食べに中心部の繁華街、総曲輪(そうがわ)に足を運んだ。
初見ではまず読めない地名だが、文字面からも想像がつく通り、元は富山城の外堀のあった地域で、明治の廃藩以降に埋め立てられ、繁華街として発展した経緯がある。
恐らくは、当初「そうぐるわ」と呼んでいたものが、時を経るうちに現在の読みへと変化していったものなのであろう。
埋め立てられ、開発された総曲輪一帯の広さを思うと、加賀百万石の東の防衛線としての富山城の役割が改めて実感させられる。
まぁ、そんなことはどうでもいいとして、昼飯。
ここまで来ると、何軒かある候補に悩まされるのが常なのだが、まずは定石通り、喫茶店「サイホン」へ。
ここは日替わりランチを三種類から選択できるのだが、さて、今日のメニューは、、、
おぉ、オムライス!
ここのオムライスは、メニューに上がれば欠かさず頼むほど、好みの味。
ためらわずに店内へ。
外観を裏切らず、店内もいかにも昭和の喫茶店で、古くはあるが汚さはない。
おっちゃんおばちゃんの二人で切り盛りしているのも、いかにも昭和の雰囲気が漂う。
マスターに挨拶しがてら注文し、待つこと10分。
待望のオムライスが完成。
これまたいかにも昭和の香り漂う正統派オムライス。
カフェで出てきそうな「半熟ふわとろ」なオムライスとは明らかに一線を画す。
薄く仕上げられた卵は、しかしピンと張り詰めた面持ちで、ライスという本丸を守る総曲輪、と呼びたくなるほどの緊張感を漂わせる。
中に詰まったライスの密度を感じさせ、否が応にも食欲が高まる。
スプーンですくうと、まず卵が軽く反発し、そこからライスの中に深く沈み込んでいく。
ちょっと味の濃い目のケチャップライスと、しっかりとした卵の舌触り。
付け合わせのポテトコロッケも揚げたてのサクサク。
これに味噌汁とコーヒーが付いて880円。
幸せはここにある。
すっかり満足して外に出ると、雪もやみ、目の前には浄土真宗富山別院。
現世の幸せから一歩足を踏み出せば死後の浄土、不足ない取り合わせが望める立地であったか。
一見、お寺には見えない石造りの寺院は、やはり石造りの築地本願寺と同じ
お西さんの系譜ならでは、なのだろう。
ごちそうさまでした。
さて、ここまで読まれた方、初めまして。
初投稿のイタセンパラです。
富山在住のため北陸エリアの情報に偏ります。
読者の大半が関東在住であろうと思われる本Blogにてどこまで需要があるか、甚だ心もとないのですが、たまに投稿しますので、今後ともよろしく。
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